もうすぐ、ロンドンオリンピックが開催される。
これに合わせて、ニュース番組のスポーツコーナーなどでは、
アスリートのこれまでの軌跡が紹介されたり、
トレーニング風景が取り上げられたりするようになった。
ときには、今まで知らなかった選手や競技が紹介されることもあり、面白い。
時間の許す範囲で見ているが、
そのうち何名かのアスリートが「未来日記」をつけていることを知った。
その日あった出来事を記すのが「日記」だが、
「未来日記」は、文字通り未来に起こる出来事を書く。
もちろん、その日の練習メニューや摂った食事、体調、
反省点、気付いたことなども記録しているようだが、
メンタルトレーニングの一環として、
「未来に起こる出来事を既に起きた出来事として書く」のがとても重要なのだという。
ここで大切なのは、例えば、
「◯年◯月◯日の×××××大会で、日本新記録で優勝し、日本代表に選ばれる」
「2012年夏のロンドンオリンピックに出場し、金メダルを獲る」
という風に、目標として書くのではなく、
「◯年◯月◯日、×××××大会。日本新記録で優勝し、日本代表に選ばれた」
「2012年夏、ロンドンオリンピックで金メダルを獲った!」
という風に、過去形で、既に達成したこととして書くのだ。
なかには、
「やったー! 2012年夏、ロンドンオリンピックで金メダル獲得!」
「2012年夏、ロンドン五輪で金メダル獲得! 4年間よく頑張った。
◯◯コーチ、◯◯さん、お父さんお母さん、ありがとう!!」
などと、達成したシーンが具体的にイメージできるように書いている人もいた。
そうやって何年も前に自分が書いた未来日記を繰り返し読みながら、
日々、夢の実現に向けて邁進するのだ。
よく、
「夢は見るものではなく、叶えるものだ」
「夢は諦めなさえしなければ、いつか必ず叶う」
という言葉を聞くが、強く心に思うだけでは、夢を実現させるのは難しい。
ではどうするのか。
国を代表してオリンピックに出るアスリートが、
夢を実現するために未来日記をつけていると知って、今更ながらに気付いた。
夢には期限が必要なのだ。
夢に期限を設定し、いつまでに何をどうやるのか、具体的な目標を決める。
そうすることで、夢は動き出す。
このことにもっと早く気付いていれば、私の人生は変わっていたかもしれない。
(いや、あるいは今と何も変わっていなかったかもしれない。)
ともかく、何かを始めるのに遅すぎるということはない。
子どもの頃の夢をもう一度思い出して、
やり残していた何かに挑戦してみよう。
ユミ